部分放電の定義と発生のしくみ

部分放電の定義と発生のしくみ

図1は一般的な部分放電の発生モデルで、電極で挟まれた絶縁体を表しております。
絶縁体中には気泡、不純物などに起因するボイド(不純物)が存在します。
一般的にボイドの誘電率は絶縁体本体より低く、そのため絶縁体に電圧をかけると、ボイドにかかる電圧が周囲の絶縁体より高くなり、結果的にボイドは短絡してしまいます。しかしながら絶縁体全体を短絡するわけではありません。
ボイドの短絡により微少な電荷移動が発生し、これを局所的な放電、「部分放電」と呼んでいます。

図1

ポイント

(1)絶縁体中の部分放電は絶縁強度の低いボイド(不純物)で発生する。
(2)不純物(たとえば空隙)の誘電率はその周辺の健全な絶縁体の誘電率より低いので、不純物に電界が集中し、より絶縁破壊し易くなる。
(3)空隙中の絶縁体強度は空隙中の気体の種類、気体の圧力、及び空隙の寸法できまる。
(5)部分放電は絶縁破壊の前駆現象である。
(6)部分放電は最大放電電荷量(Q-max pC)で表現される。

技術資料

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